それでも歩いていく ver.2

大人になった発達障害者の子どもたちとの生活記録や、頭の中とっちらかった自分の時間やお金の管理、 ハウスキーピングのスキルアップ奮闘記。の予定。

息子の目の症状と眼球使用困難症

 数日前に、息子の円錐角膜のことについてのエントリを書きました。

 

steps.hatenablog.jp

 

 円錐角膜の進度や症状は人によって様々ですが、息子の場合

  • 乱視がひどい
  • 光のにじみがすごい
  • 風や光がしみたり刺さるように痛い
  • 目が乾いて目薬(人工涙液)なしでは生きていけないと感じている
  • 痛みがひどいと目が開けられないので暗い部屋で目を閉じて横になっているしかできない

という困難があります。

 なのでコンディションによって日常生活さえ満足に送れないこともあり、毎日出勤して仕事をするなんて無理、ということになり作業所も辞めざるを得なくなりました。

 

 乱視に関しては、悪い方の左目は裸眼では色しかわからないレベルだとか。

 家の中は慣れと感覚で入浴も食事もひとりでできるけれど、一歩家を出たらあちこちに恐怖が待っているとか。 

 

 光のにじみというのは、一般のわたしたちの見え方と違って光が増幅して見えるそうです。花火やイルミネーションは目に対する拷問とまで言います。

 このハロー現象とグレアという光のにじみについてわかりやすい写真があったのでこちら↓を参考にしてください。

www.zygospec.com

 部屋の照明も蛍光灯むき出しからカバーのかかっているLEDに変えました。

 今気になっているのは、調光機能のある照明。

 かなり薄暗く設定することもできて、これはいいんじゃないかと。

 ホームセンターの照明器具コーナーで実際試してほしいのですが、照明器具コーナーに行くのを考えただけでしんどいと言われ、これは合うかわからないけど買ってみて使ってみるしかないかなと悩んでいるところです。

 

 

 風や光がしみたり射すように痛いというのは、わたしにはよくわからないのですが、調子が悪いときは曇り空でもカーテンを閉めています。

 夏の日差しと冬の積雪の照り返しは地獄のようだといってほぼ外出できません。

 文字通り目を開けることができない。

 真昼間から遮光カーテンきっちり閉めて眠っているときはコンディション最悪状態のときで、横になっているしかできることがないのだとわかりました。

 天気、温度、湿度、風の強さなどで日によってばらつきがあるので、今日はお誕生日だから照明の薄暗いお店でお祝いの食事をしようと計画しても、当日目が痛くて行けない、なんてこともありました。

 夏のエアコンは顔に絶対風が当たらないところに置き、冬場は乾燥がひどくなるのでエアコンは使わずホットカーペットだけでしのいでいます。

 加湿器はあまり効果を感じないということでお蔵入りです。

 

 人工涙液は息子の命綱のようなもので、家にストックがある程度はありますが、何度かうっかり切らせたことがあります。そうなるととたんに不安になってこれまた目を閉じて横になっているしかできなくなります。

 心理的なものもあるのかもしれませんが、目が痛いのは事実。

 ここ数年切らさないように気をつけています。

 災害時の備蓄品にももちろん優先順位高いところにあります。

 

 家で過ごすに当たっては、人工涙液を欠かさない限り息子もなんとかなるけれど外に出れば見えない、わからない、痛い、怖いが待っている。

 目を痛くてまぶしいから目を開けるのが嫌だ。

 

 こんな状態に当てはまるのでは?と思えたのが「眼球使用困難症」という言葉。

眼球は正常なのに、強烈な さのために目を開けられない、目を開けると強い痛みが出て開け続けられないといった症状を持つ方々がいます。

(中略)

その原因はさまざまでも、この状態を「眼球使用困難症」と呼びたいと考えています。おそらく、大半の症例は、無理やり測れば視力などは正常に記録されるでしょうが、日常生活の上では目を当たり前に使用することは困難ですから、明確な視覚障害者です。

     

yomidr.yomiuri.co.jp より引用

 

 そうか息子の状態は「眼球使用困難症」だったんだ!

 この記事を読んで息子の病気の仲間が集まろうとしているんだということを知って興味を持った。

 円錐角膜の患者の集まりはないですかと、相談支援員さんを通じて医大の難病相談センターに聞いてもらったけど、今はないらしい。

 

 そんな折に、これまたTwitterで見かけた。

 

 

  株式会社石井マークさんは、以前、聴覚過敏の方がイヤマフにつけるわかりやすいステッカーを作られて、当事者の方が使う分は制限なしで配布や使用をしてもよいという寛大な対応をされたすばらしい会社(の中の人?)なのですが、今回も要望があり、視覚過敏や眼球使用困難症のためのシンボルマークを作っていただき、同じように無償でデータを配布なさっています。

 本当にありがたく使わせていただきました。

 

「眼球使用困難症」「視覚過敏」シンボルマーク_無償公開データ

 使用に当たっては、リンク先の使用条件を必ずごらんになってください。

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 ヘルプカードにはこんなふうにカード型のものを入れています。

 ちょっと隠れているけど……。

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 ヘルプマークの裏面にはパッと見でわかるシンボルマークの方を入れています。

 長い間、裏面になんて書こう?って悩んで空白だったけど、外出時に息子がいちばん困るであろう目のことを書きました。

 たくさんは書けないので、詳しくはヘルプカードに、という誘導も書いておけばなんとかなるかもと思ってます。

 

 

 twitterで見かけた「眼球使用困難症」のツイートをご紹介します。

  仕事ができないのに公的支援はなし、ってホントそこがつらいんだよなあと思います。

 目の不自由がなかったら、と思わずにいられません。